「糖質制限」についての考え方
最近ブームの糖質制限食。
ローカーボ、断糖、なんていう表現もあります。
文字通り、食事から糖質を減らす食事療法です。
これについて、良し悪しが議論されることがあります。
基本的には、私自身は糖質制限に肯定的です。
ただ、周りで実践したものの、良い感触を得られない・体調を崩す、という声も聴きました。
糖質制限は、単純に糖分や炭水化物を減らすだけの食事法ではありません。
様々な健康法で、耳触りの良い都合のよい一部分だけを切り取って、実施したものの失敗し、その方法が間違っていた、と弾劾されてしまう場合があります。
糖質制限なら、炭水化物を抜いてみたけど体調を崩した、
アーユルヴェーダなら、はちみつで痩せると聞いたのに全然変化が無い、
うつになり、内観のため瞑想しているが一向に良くなる気配が無い。
どんなことでも、部分だけではなく、その理論や全体像をきちんと理解したうえで、実践する必要があります。
それをせず、期待した効果が得られなくて、失敗して文句を言うのは違うと思うのです。
文句だけなら良いのですが、間違った方法で体調を崩しては、本末転倒。
せっかくのそれらの理論が理解されず、悪者にされてしまうのは本当に悲しいことです。
糖質制限で言えば、実際に一日に、どれくらいの糖質量を摂取しているのかを知り、
その摂取量が過剰であり、かつ糖質が過剰なために心身に症状がある場合、
もちろん糖質制限をする必要があります。
毎日ラーメンライスの昼食を取り、メタボを発症しているのなら、糖質制限という言葉を知らなくても、炭水化物を減らそうという選択をするはずです。
また、何を目的に糖質制限をするのかによっても違います。
病気を治療するため、とくに精神疾患やがんなど目的をもって治療するのなら、
その人の消化力に見合った、かつATPをきちんと産生できるような、
場合によってはビタミンやミネラルやアミノ酸などのサプリメントを使用しながら実施されることもあります。
健康管理のため、将来の生活習慣病予防のため、肥満気味を改善したいためなど、基本的に健康な人が、健康管理のために実践する糖質制限であれば、あまり極端な制限をせずとも、期待する効果を得られやすかったりもします。
糖質制限は、砂糖がたくさん入ったものや炭水化物(お米やパンや麺など)に偏った食事を続けていることが、メンタルや身体の不調と関係している人にとって、とても即効性のある効果的な食事法です。
ただ、正しく適切に実施しないと、身体を壊します。
単純に、糖質制限は悪い、良いということではなく、
目的に沿って、正しい知識で、適切な方法で、
実施していただければいいなーと思うのです。